術後の安定までの日数ブログ:14年11月14日
俺がたしか4、5歳の頃。
お守り袋の中に何が入っているのか気になってしかたなく、
こっそり開けてみたことがある。
結局、中身が何だったのか、
今となってははっきり想い出せないが、
何か小さな、金色の仏様のようなものが入っていたような…気もする。
ともかく、
その後しばらく「お守り作り」が「マイブーム」となり、
紙で作った袋の中に金色の折り紙で折った小さな兜を入れて、
「お守り」だと言って、俺は家族に「プレゼント」していた。
それから10年以上の時が経ち、
俺は高校生になった。
当然、昔、
幼かった俺が自己満足で作ったお守りのことなど
記憶の彼方に消えていた。
…が、ある日、お母さんから、
これを覚えているかと、
ホッチキスでグチャグチャになった紙きれを見せられた。
お父さんは「これを持っていると事故に遭わない」とか言って、
その「自称お守り」をずっと財布に入れ続けているという。
お父さんの性格からして、
単に財布に入れっ放しだったということも考えられるが、
それを差し引いても、
高校生の私に何やらジワ〜っと感じ入るところがあった。
しかし、
お父さんには自分が少々感激してしまったことはもちろん、
お守りの存在を知ったことすら言わなかった。
お父さんと会話が出来なかったわけではない。
ただただ、思いも寄らなかっただけである。
更にまた時は過ぎ、お父さんは他界した。
最後の財布の中には、お守りもどきは無くなっていた。
結局、
お父さんとはお守りがどうこう…という話はしないままだった。
でも、俺はそれで良かったとも思う。
お守り袋の中身同様、大切なものは、
その存在の手触りを時々確認できるくらいで良い…と
俺は思う。
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